上演開始から1ヶ月ほど経ちましたが、ようやく宝塚・ポーの一族を観てきました!
脚本・演出の小池修一郎がず〜〜〜〜 〜っとやりたくてしょうがなかった、という萩尾望都の漫画が原作です。主演の明日海りお扮するエドガーの写真は、Twitterなんかでも話題になっていて、わりと高評価だったように見受けられたので、チケット当選してからずっとたのしみにしていたものです。
宣材写真が美しいのはもはや当たり前ではあるのですが、Twitterで出回っていた写真は原作者萩尾望都とのツーショットでしたし、ただ立っているだけというものだったにもかかわらず、かなり期待を高める出来だったように思いました。
宝塚による漫画アニメ類を原作とするコスプレは、もともとベルサイユのばらは大変有名ですし、最近だと銀河英雄伝説、あるいは逆転裁判、戦国BASARAなど、少女漫画では今度天は赤い河のほとりをやりますし、過去にはメイちゃんの執事なんかもやっていたりします。どれもこれも、かなり完成度高く仕上がっているので、衣装面では宝塚歌劇団のことを完全に信頼するほかないです。
で、写真がいっぱい載っているものといえば、公演プログラム(要するにパンフレット)。
パンフレットは例によって1部1000円ポッキリ、しかし今回は、10ページ程度のポートレートが挟み込まれているわ、原作の絵が複数差し込まれているわで結構豪華仕様だったのではないかと思います。力の入れ具合が伝わってくるというか…一方で、あまりにビジュアル推しなので、もしやビジュアル全振りなのか?と疑わざるを得ない。
内容としては、2幕構成でレビュー(ストーリー要素が薄く、歌と踊りを中心に構成されるステージ。いわゆる宝塚な衣装がたくさん出てくる)なし。
エドガーがポーの一族に拾われ、バンパネラになり、やがてアランを仲間に引き入れるところまでをダーッとやってくれます。私感としては、わりと駆け足な印象。
小池修一郎がやりたかった場面をつなぎ合わせて構成したのかな?とも。
とはいえ、小池修一郎がやりたかった場面というには多々にファンが見たい場面とリンクしていると思われるので、マイナスポイントとも言い難いですね。押さえるべきところは押さえられてるのではないでしょうか?
あと、大事なところ同士を繋いでくれているので、「ポーの一族」という物語の骨子の部分をよりわかりやすく炙り出す形になっていて、アホの私がかつて「美しいし面白いけどよくわからない部分がある!!!」って思っていた部分を優しく紐解いてくれた感じがします。
登場人物全員キレキレで、すぐ怒るし叫ぶし手は出るし、情緒の不安定さにハラハラしましたが、だからこそ、その激しさと対になる静かな怒りと悲しみが際立って美しく思えるのでした。
そこにきて最後の「きみもおいでよ」は“““完全”””でしたね…
あれを完全というのだなあ…
ひとりでは寂しすぎる…
そして、宝塚には「ゴンドラ」という装置があるんですけど、私はいろいろ演目を観てはいるのですが、今回初めて生で見ることができました!
ゴンドラ…舞台装置の一つ。突き出したアームの先に台座があり、トップスターなど1人か2人で乗る。アームによって台座が空中を動き回り、客席からは演者が空中を移動?するように見える。うまく説明できない。
ベルサイユのばらでオスカルが天馬にまたがって空中移動するのが有名だと思います。
というのが昨日の感想で、私は今からもう一回見てきます。
昨日はなんと抽選で明日海りおのサイン色紙が当たりました。やったー。
それにしても宝塚大劇場のテラスにいる鳩はデブがすぎる、いいものをたべさせてもらえるのだろうか。