Nintendo Switch用ゲームソフト「ブリガンダイン ルーナジア戦記」が6月25日に発売されてからそろそろ1ヶ月が経とうとしています。プレイしましたか? しましたか? しましたか?
体験版が配信されているので、ぜひプレイしてみてください。
簡単にいうと6か国のうちから好きな勢力を1つ選び、他5か国と陣取り合戦を繰り広げながら大陸制覇するゲームです。
陣地をとったりとられたり、盤面によっては結構シビアな戦闘が続くこともあるので、購入後数日は寝食を忘れてプレイする、みたいな状況に陥っていました。
楽しいゲームは永遠にプレイできる。
この世の理です(そうか?)。

それにしてもゲームが発売日の0時になった瞬間からDL&プレイ可能になるとか、便利な世の中になりましたね。Switch自体がまた品薄で入手困難になっているみたいなので、そっちの方が大変そうです。

***以下、ネタバレあり***

公式サイトに「ファンタジーウォーシミュレーション」というジャンル表記がある通り、マナがどうとかモンスターを召喚するとか亜人とか宗教とかそういうファンタジー愛好心をくすぐる要素がたくさんあって、説明書読んでるだけで楽しいタイプのゲームです。DL版なので説明書…ありませんけど……。

この物語の舞台であるルーナジア大陸には、ルーンの神によって神秘の力「マナ」の恩恵がもたらされています。マナによって人間たちは発展を遂げ、古代のモンスターを召喚・使役することができます。
大陸には6つの勢力が比肩しており、それぞれ異なる歴史、信仰あるいは資源、権益の有無によって反発しあっていました。

そんな6勢力の1つにマナ・サリージア法王国は名を連ねています。
マナ・サリージアは最も広大な版図を誇り、また首都ザイにはルーン神の信徒にとって重要な「マナの泉」を擁します。
ルーンの信徒は大陸中に遍在しており、ザイを拠点とする勢力はザイ派と呼ばれました。ザイ派の信徒たちは、隣国ガイ・ムール共和国内のモハナ派信徒と、過去には30年にわたる戦争に至るほどの大きな禍根があるのでした。
しかし当代の法王、ロマヌフ・マルコはそれをよしとせず、協調路線の治世を築きます。
ロマヌフによって、反目し続けていた2勢力も融和の道を歩みはじめた……はずでした。

ロマヌフの息子、ルド・マルコはルーン警察師団の師団長として、国内で着実に地歩を固めていきます。ルーン警察師団はマナの泉をはじめとする聖蹟の警護や関連施設の管理、運営等を担っており、騎士の中でも特に優れた者を選抜して結成されています。
ルド・マルコの師団長就任はその血筋はもとより、彼自身の騎士としての実力によるところも大きく、ザイ派の騎士の中では右に出るものはいないとの声もあります。
また、法王の方針もあって他派にも一見寛容に接する彼らですが、自らこそが正当な信望者であるとの自負は大きく、特にルドはその中でも特に急進的な考えを持っていました。
ルドは「最も高潔で最も強き者こそが、種と世界を統べ、そして導く」ことが「この天地万物の秩序」であるとの考えを持ち、誇り高い信仰心を持つザイ派によるルーン信仰の統一を是とします。そして、その揺るがぬ信条によって、大陸中で燻っていた戦火を大きく燃え上がらせていくのでした。

その夜、ルドは己の父であるロマヌフの暗殺を決行します。そしてそれをモハナ派の凶行と公表。ガイ・ムール共和国との戦端を開く口実とするのみならず、信仰統一を掲げた大陸制覇へと乗り出すのでした。

***

好きじゃん、ほら。
好きになっちゃったよ。
野心に満ち満ちた男が好きだから………。

ルド曰くの支配者の条件について、高潔さや強さについて定義の必要性を感じつつも、ルドが高潔であることも、強き者であることも、わたしには否定できないし、きっと誰にもできないよなあと思いました。
彼の欲らしい欲、例えば権力そのものや、付随する富や名誉への興味があるようには見えなくて、己の恃むところによって起つこと、それを示すことに意義を感じているのだとわたしは理解しました。
無論、それは明確に自己顕示という欲の名を冠するものだけど。
ただ己の力を信じること、それを示すことを求める彼の姿は、わたしにとっては幼い子供のように見えて、きっと他に何が得られなくても彼は示さずにいられないのだと思いました。
そして彼には彼自身が決めた責務を果たすことへの自覚があるので、個人的にはその辺も高潔ポイント高いです。

一方の強きの方は、この男マジでめちゃくちゃ強いから。
敵対勢力でマナ・サリージア侵略したときに本当に心臓縮んだんですけど、こっちが攻撃力100とか200とかの世界で削りあってるところに突っ込んできてMP大量消費の一撃で500とかぶん殴ってくるんで。
最初にその痛恨の一撃放ってからは通常の200程度の攻撃に落ち着く(MP切れ)ので、例えば囮にLv.1モンスターを置いておいて殺していただいて、そこを魔法や遠隔攻撃や固めの騎士でポコポコ叩いていけば倒せるので…いいんですけど……。

それでこの強き男が側近として重用している男がいて、カイルというんですけど。
まず、ゲーム内の表情差分がですね、すごくて。
口元を歪めた笑顔があるんですよね。邪悪ってこういう?みたいな顔をする。
ルドの笑顔も邪悪なとこあるけど、闘争心!ギラギラ!!って感じがするのでかわいいもんですよ(主観)。
でもカイルの方は…なんか…企んでるな……と思わせる何かがあって……。
ああこいつは一筋縄じゃいかねえな…とか……。

ルドの目の届かぬ部下たちに関する情報を提供したり、その後の方針について進言したり、参謀タイプの振る舞いをしていて、裏切るのはこういう男だよな!!!と思って好きになりました。ていうか、絶対裏切るタイプだったと思うんですよね。
主がルドだから裏切らなかっただけで。
ルドはカイルをうまく使った…あるいは、カイルが望む振る舞いを(そうと意識していなくても)成し続けてきたんだろうなあと思ったんですよね。
カイルが腹の底に抱える欲望というか、そこはかとない邪悪な一面が、ルドと相性良かったんだろうな。いや、ルドは…邪悪ではないが……(?)。
邪悪ではないけど、聖人でもない。それは多分、他人の欲望を否定しないから。意に介さない、興味がないともいうかもしれない。
欲に力が釣り合っていないとき、ルドは立ち塞がってその道筋を打ち砕くのだろう。
この辺ちょっと根拠に乏しいのでもう少しスキットを読み込むなどして考えたいところではあります。全てのスキットを回収できているわけでもないので、そちらも意識しつつ。
ていうかカイル自身も高潔の一端を担う騎士のはずなんですけど、つい邪悪だ〜って言っちゃうの、ごめんね…でも邪悪なんだよな……。

あとプロフィール上でも気になる情報があって、カイルは42歳でルドは22歳なんですよ。20歳差って下手したら親子では?
いつからその主従関係は始まったんだろうとか、まさかおむつ変えてやったりした可能性も?とか、剣の稽古をつけたりもしたのかなとか……最近はもうずっとこの2人の関係性に思いを馳せていますね……。永遠に考えていますよ……。

あとこっちも普通に強いです。運用的にはルドとカイルをそれぞれ別方面の部隊に割り振って進攻してくスタイルがメインかなと思います。
思いますけど。

思うんですけど、2人を同じ戦場に連れてくと特殊会話が発生して、

カイル「ルド様、本日はわたくしめにお任せください。
    ルド様の手を汚すまでもありません。
    彼らは知ることになりましょう。自らの無知、そして無力を。」
ルド 「良きに計らえ。」

はぁ。
ルドは要所要所で良きに計らえを発射するんだけど(このくだりももっと読み込みたい)、これは信頼なのかな…。
この戦場に、あるいはカイルの振る舞いにさえ興味ない説ありますけど、どうなんだろうな。
ルドを1人で戦場に放り出すと意気揚々と宣戦布告しだすので、こうやって落ち着かれるとびっくりしちゃうんですよね。
あとカイルも結構煽るんだよね…。血気盛んでお似合いの主従だと思います。そしてそれが同じ戦場に立つとこうなる。

かわいいな………。

という感じで、結構楽しくプレイしています。
ストーリーやキャラクターに関しては描写が弱いな、ここ掘り下げてくれないのかな、6勢力の君主だけじゃなくて主要キャラにも専用3Dモデルが欲しかったな〜とか細々とした惜しさを感じつつも、システムなど総合的に見ればまとまりよく仕上がっていると感じるので、1プレイヤーとしては非常に満足しています!
BGMもいいんだよね…。ワクワクする。

大大大満足だったので、DL版を買った上で、ソフト/サントラCD/ビジュアルブック/攻略本同梱の限定盤まで買ってしまいました。
え…永遠に見ていられる………。

さあ! みんな(誰?)もブリガンダインで永遠を手に入れよう!